安物で十分なものと、安物で後悔するもの

読みもの

価格差が性能差になる分野と、ならない分野があります。線引きをはっきりさせます。

「安物買いの銭失い」は、全部の分野に当てはまるわけではありません。規格が共通で、性能差が出にくい分野では、安いものを選んで問題ありません。

逆に、安いものが確実に問題を起こす分野もあります。線引きを書きます。

安いもので十分な分野

USB-Cケーブル(規格を満たしていれば)

必要なワット数と転送速度を満たしていれば、それ以上払う意味は薄いです。

  • 100W超を流すなら、eマーカー入りであること
  • データ転送に使うなら、USB 3.2以上であること
  • この2つを満たしていれば、ブランドによる差は小さい

ただし、極端に安い無名ブランドは避けてください。表記と実態が合わない製品が混ざります(見分け方)。

USB充電器(PSEマークがあれば)

規格が共通なので、必要なW数が出れば動きます。価格差の大半はサイズです。

  • 据え置きで使う → 大きくても構わない。安いものでいい
  • 持ち歩く → 小ささに払う価値がある

ブランドごとの傾向に書いたとおり、同じ出力なら数千円の幅があります。据え置きなら、その差は実害になりません。

PCスピーカー(用途が動画と会議なら)

2,000円前後の製品で、ノートPCの内蔵スピーカーからは明確に良くなります。音楽鑑賞が目的でないなら、ここに1万円を足す意味は薄いです。

紛失防止タグ

ネットワークに載る仕組みが共通なので、対応ネットワークが合っていれば安いもので足ります(選び方)。

モバイルバッテリー(容量あたりで見れば)

PSE適合で、必要な出力があれば動きます。価格差は薄さ、マグネット、新しい電池技術に出ます。カバンに入れっぱなしにするなら、安い製品で構いません。

中継機・ハブ類の下位モデル

用途が限定的(特定の1部屋、HDMI 1つとUSB-A 2つ)なら、上位機の性能は使いません。

安物で後悔する分野

電源タップ

安全に直結します。PSEマークのない製品は買わない。ほこり防止シャッターと難燃素材のある製品を選ぶ。ここは数百円の差です(選び方)。

そして、古いタップを使い続けるほうがリスクです。5年を目安に替えてください。

モニターアーム

3,000円のアームも付いて動きます。ただし時間が経つと、

  • ガススプリングがへたって、少しずつ下がる
  • 関節のネジが緩む
  • 角度を変えるたびに画面が揺れる

毎日何度も動かすなら、ここは価格差が体感差になります。逆に、位置を決めたら動かさないなら安くて構いません(判断の分かれ目)。

椅子

代替が効きません。そして体に直接来ます。ここは試座してから買うべき分野です。

キーボード・マウス(合わないものを使い続ける場合)

安いこと自体は問題ではありません。問題は、合わないものを使い続けることです。手首や肩が痛いなら、価格ではなく形状で選び直してください(選び方)。

ハブ・ドッキングステーション(多機能で使う場合)

安価な製品で起きやすいのは、

  • 発熱による接続の切断
  • 接触不良
  • 給電不足

モニター出力と高速転送を同時に使うなら、ここは価格差が出ます(違いと選び方)。

バッテリー内蔵の中古・整備済み品

安さの理由が残り寿命の短さである場合、それは節約になりません(型落ち・整備済み品の見分け方)。

判断の基準

迷ったときは、この3つを聞いてください。

1. 壊れたときに危ないか

電源まわり、バッテリー、鍵。ここは安全側に振る。

2. 毎日どれだけ触るか

触る時間が長いものは、価格差が体感差になりやすい(予算の配分)。

3. 規格が共通か

USB PD、Bluetooth、VESA、Wi-Fi。規格で決まっている部分は、ブランドで変わりません。変わるのは、サイズ、耐久性、サポート、保証です。

「安い」には理由がある

価格が低い理由は、だいたい次のどれかです。

  • サイズが大きい(GaNを使っていない、部品が古い)→ 据え置きなら問題なし
  • 型落ち(世代が一つ前)→ 変更点が自分に関係なければ得
  • サポートが薄い(国内窓口がない)→ 壊れたときに困る
  • 安全機能が省かれている → 避ける
  • 表記と実態が違う → 避ける

上の2つなら買っていい。下の3つは避ける。 この線引きで、ほとんどの判断がつきます。

価格の記録は製品一覧にまとめています。安さの理由が分からない製品は、まず販売元と仕様を確認してください。