スマートホームは、声で操作しはじめると失敗する
毎回スマホを出す自動化は続きません。センサーとスケジュールで「操作しない」形に寄せる話です。
スマートホーム機器を買った人が最初にやるのは、スマホから照明をつけることです。そして数週間後、壁のスイッチを押すほうが早いと気づいて使わなくなります。
原因は機器ではなく、操作を人間がやっていることです。続く自動化は、人間が何もしない形をしています。
買う順番そのものはスマートホームは何から買うかに書きました。ここでは、入れたあとの組み方を書きます。
原則:トリガーは「人の意思」以外にする
自動化のきっかけは3種類あります。
| トリガー | 例 | 続きやすさ |
|---|---|---|
| 人の操作 | アプリを開く、声をかける | 低い |
| 時刻 | 7時に、22時に | 高い |
| センサー | 人が入った、温度が下がった、ドアが開いた | 高い |
時刻とセンサーだけで組めた自動化は、存在を忘れても動き続けます。 これが目指す状態です。
実際に効く組み合わせ
1. 朝、カーテンを時刻で開ける
自動化の中で、体感がいちばん変わるものです。目覚ましより先に部屋が明るくなる状態を作ります。
- トリガー:平日6時50分
- 動作:カーテンを開ける
ポイントは平日と休日で時刻を分けることです。同じ時刻にすると、休日に叩き起こされて設定を切ります。
2. 廊下・洗面所は、人感センサーで点けて消す
スイッチを探す必要がなくなり、消し忘れもなくなります。
- トリガー:人感センサーが動きを検知
- 動作:照明オン。3分間検知がなければオフ
コツは消えるまでの時間です。短すぎると、洗面所で動きを止めた瞬間に暗くなります。最初は長めに設定して、そこから詰めてください。
3. 湿度が下がったら加湿器を動かす
季節家電は、つけっぱなしにするか、忘れるかのどちらかになりがちです。センサーで挟むと、ちょうどよく動きます。
- トリガー:温湿度計が湿度40%未満を検知
- 動作:加湿器をオン。60%を超えたらオフ
加湿しすぎは結露とカビの原因になるので、上限側の条件も必ず入れるのが大事です。
4. 外出時に、まとめて切る
帰宅後にやることは増やさず、出るときだけまとめます。
- トリガー:玄関の施錠(スマートロック)
- 動作:照明オフ、エアコンオフ
「家を出た瞬間」を検知できる機器が、スマートロックの隠れた価値です。位置情報(ジオフェンス)でも同じことができますが、スマホのバッテリー設定に左右されるので、鍵のほうが確実です。
5. 赤外線リモコンの家電を、時刻で動かす
エアコン、テレビ、扇風機のようなリモコン家電は、ハブから操作できるようになります。
- 帰宅時刻の15分前にエアコンをオン
- 就寝1時間後にエアコンを弱める
ここはスマート家電を買い替えなくていいのが利点です。既存の家電を替えずに自動化の対象にできます。
やらないほうがいい自動化
- 条件を多くしすぎる。 「平日で、在宅で、暗くて、20時以降なら」のような条件は、どれか一つ外れると動かず、原因も分かりません。条件は2つまでに抑える
- 同じ機器に複数の自動化を重ねる。 別々のルールが同じ照明を取り合うと、点いたり消えたりします
- 家族の同意を取らずに入れる。 自分以外が操作できない仕組みは、生活の中で必ず揉めます。物理スイッチを潰さない構成にしてください
止まったときのことを決めておく
すべての自動化は、いつか止まります。
- Wi-Fiが落ちる。 クラウド経由の自動化は全部止まる。ローカルで完結する機器は動き続ける
- 電池が切れる。 センサーは電池駆動。通知をオンにしておく
- アプリの仕様変更。 自動化の形式が変わることがある
止まったときに生活が止まるもの(鍵、照明)と、止まっても困らないもの(カーテン、加湿器)を分けて考えてください。前者には必ず手動の逃げ道を残します。
買い時
スマートホーム機器は大型セールの常連で、複数台セットの割引率が高い分野です。センサーは1個より、2〜3個まとめたほうが単価が下がります。
一方で、買い足す前に1つ動かしてみるほうが失敗しません。自動化は家の間取りと生活時間に強く依存するので、他人の構成をそのまま真似ても効かないことがあります。1個試して効いたものを、セールで増やす。この順番が安全です。
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