使わないガジェットの、正しいしまい方

読みもの

湿気・熱・満充電。この3つを避けるだけで、次に出したときに動きます。

引き出しから数年ぶりに出した機器が、膨らんでいる、動かない、ケーブルがベタついている。よくある話で、原因はだいたい決まっています。

しまい方の話を書きます。

1. バッテリーは「満充電で放置」しない

リチウムイオン電池は、満充電の状態で保管すると劣化が早まります

  • 保管するなら**50〜80%**程度
  • 3か月に一度、残量を確認して補充する
  • 完全に空のまま放置すると、過放電で充電を受け付けなくなることがある

防災用に置いておくモバイルバッテリーは、ここを守らないといざというとき空です(防災用の点検)。

2. 熱を避ける

  • 車内に置きっぱなしにしない。 夏の車内は60℃を超えます
  • 直射日光の当たる窓際を避ける
  • 暖房の吹き出し口の近くも避ける

熱はバッテリーの寿命を縮め、樹脂やゴムの劣化も早めます。

3. 湿気を避ける

日本の夏は湿度が高く、基板の腐食とカビの原因になります。

  • 押し入れの床に近い場所は湿気が溜まります。棚の上のほうへ
  • 乾燥剤を一緒に入れる。除湿剤でも構いません
  • 密閉容器に入れる場合は、乾燥剤も一緒に。密閉しただけだと湿気を閉じ込めます

カメラやレンズを持っている人は防湿庫を使いますが、一般的なガジェットならそこまで不要です。

4. ゴム・シリコン素材のベタつき

古いガジェットで起きる、ラバー塗装が溶けてベタベタになる現象です。加水分解が原因で、湿気と経年で進みます。

  • 起きてしまったら、無水エタノールで拭くと取れることがあります
  • 予防としては、湿気を避ける以外にあまり手がありません
  • ラバー塗装の製品は、長期保管に向かないと理解しておく

イヤーピースやケースのシリコンも、同じ理由で硬くなったり伸びたりします。消耗品として考えてください(イヤホンの手入れ)。

5. ケーブルの巻き方

  • きつく巻かない。 曲げ癖のついた場所から断線します
  • 8の字ではなく、緩い輪にする
  • 面ファスナーで留める。結束バンドで締め上げない

ケーブルの断線は、**根元(コネクタの付け根)**から起きます。そこに力がかからない形で保管してください。

6. 箱と付属品

売ることを考えるなら、箱と付属品は取っておくと買取価格が変わります手放し方)。

ただし、箱は場所を食います。判断の目安は、

  • 返品期間が終わるまでは必ず取っておく
  • 高額な機器(PC、モニター、カメラ)は、売るときのために取っておく価値がある
  • 数千円のものは、捨てても構わない

7. しまう前にやること

引き出しに入れる前の5分で、次に出したときの状態が変わります。

  1. 汚れを拭く。 皮脂は樹脂を劣化させます
  2. バッテリーを50〜80%にする
  3. 電池式の機器は、電池を抜く。 液漏れで端子が腐食します
  4. 何が入っているかを書いたメモを貼る。 数年後の自分は覚えていません

3番は特に重要です。乾電池を入れたまま放置した機器は、液漏れで使えなくなることがよくあります。

そもそも、しまうべきか

ここまで書いておいて何ですが、使わない機器をしまい続けるのは、多くの場合もったいないです。

  • ガジェットの価値は時間とともに下がります
  • バッテリー内蔵機は、使わなくても劣化します
  • 「いつか使うかも」の「いつか」は、だいたい来ません

判断の目安として、1年使わなかったものは、次の1年も使いません。家の中で役割を変えられないか考えて、無理なら売るか処分する。そのほうが場所も気持ちも軽くなります。

  • 使い回す → 職場用、車用、旅行用、予備として役割を変える
  • 売る → 早いほど高い。買取3,000円を下回るなら手間に見合わないことも
  • 捨てる → バッテリー入りは燃えないごみに出せません。回収ボックスへ

詳しい手順は買い替えたあと、古いガジェットをどうするかにまとめました。

まとめ

  • バッテリーは50〜80%、3か月ごとに点検
  • 熱と湿気を避ける。乾燥剤を一緒に
  • 電池は抜く。液漏れで端子が壊れます
  • ケーブルは緩く巻く
  • そして、1年使わないものは手放すことを検討する