Wi-Fi 7は、今買う必要があるか
端末が対応していないと差は出ません。それでも先取りする意味がある条件を整理しました。
Wi-Fiの規格は数年ごとに更新されます。今はWi-Fi 6が主流で、Wi-Fi 7の製品が増えてきた段階です。
新しい規格に飛びつくべきか、6で十分か。判断の材料を書きます。
前提:速度は一番遅いところで決まる
無線の速度は、回線・ルーター・端末の3つで決まり、一番遅いところが上限になります。
- 回線が1Gbpsなら、ルーターがいくら速くても1Gbpsが上限
- 端末がWi-Fi 6までなら、ルーターがWi-Fi 7でも6の速度
- ルーターの有線ポートが1Gbpsなら、そこで頭打ち
Wi-Fi 7のルーターを買っても、手持ちのスマートフォンやPCが対応していなければ差は出ません。
Wi-Fi 7で変わること
規格としての主な変更点は3つです。
1. MLO(マルチリンクオペレーション)
複数の周波数帯を同時に使って通信します。片方が混雑しても、もう片方で補える。速度より安定性に効く仕組みです。
2. チャンネル幅の拡張
一度に流せる帯域が広がります。ただし、この恩恵を受けるには6GHz帯が使える環境が要ります。
3. 変調方式の高効率化
同じ電波で、より多くのデータを載せられます。
今Wi-Fi 7を選ぶ条件
次のどれかに当てはまるなら、意味があります。
- 1Gbpsを超える回線を契約している → Wi-Fi 7のルーターは、2.5Gや10Gの有線ポートを持つ製品が多い。ここがボトルネック解消に効きます
- 端末がWi-Fi 7に対応している → 対応スマートフォンやPCを既に持っている、あるいは買う予定がある
- 接続台数が多く、混雑している → MLOの安定性が効きます
- これから数年使う → ルーターは5年前後使う機器です。長く使う前提なら、先取りは合理的
Wi-Fi 6で十分な条件
- 回線が1Gbps以下
- 端末がWi-Fi 6まで
- 接続台数が少ない(一人暮らし、機器が10台以下)
- 予算を抑えたい
この場合、Wi-Fi 6のエントリー機で困りません。5,000円台から選べます。
むしろ効くのは、古い機種からの買い替えです。5年以上前のルーターを使っているなら、Wi-Fi 6に替えるだけで明確に変わります。
価格の動き方
規格の世代交代は、価格に素直に出ます。
- 新規格の初期 → 高い。選択肢も少ない
- 普及期 → 価格が下がり、選択肢が増える
- 次の規格が出る前 → 前世代(今ならWi-Fi 6)が安くなる
Wi-Fi 7は、8,000円前後から選べるところまで来ました(BE3600クラスの例)。上位の10Gポート搭載機は2万円台です。
つまり、「Wi-Fi 7だから高い」という段階は過ぎつつあります。同じ価格帯で6と7が並ぶなら、7を選ぶ理由はあります。
買う前に確認すること
- 回線の契約速度。 有線で測って、実際に出ている速度を確認する
- 手持ちの端末の対応規格。 スマートフォンとPCの仕様を見る
- 有線ポートの速度。 1Gbpsか、2.5Gbps以上か
- 設置場所。 規格を上げるより置き場所を直すほうが効くことがあります
特に4番です。床に置いている、金属ラックの中にある、家の端にある。この状態なら、規格を上げる前にやることがあります。
結論
- 今すぐ困っている、かつ回線が1Gbps以下 → Wi-Fi 6のエントリー機で十分
- 回線が速い、または端末がWi-Fi 7対応 → Wi-Fi 7を選ぶ意味がある
- 家が広くて届かない → 規格よりメッシュ構成が先
- 困っていない → 買い替えない
規格の数字は、条件が揃って初めて意味を持ちます。自分の環境のどこが上限かを先に確かめてください。価格の記録はネットワークのカテゴリにまとめています。
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